ゼロエネルギー住宅で電気代をゼロにする
小池百合子東京都知事により、太陽光発電パネル設置義務化が宣言されました。
タイムリーに私も自宅に太陽光パネルを導入したので、実体験を書いていきます。
先に結果から言えば以下のようになります。
・40~50年分の電気代が浮く
・むしろ利益が出る
・電力逼迫や停電の影響が減る
よくある懸念やメリットについて詳細に見ていきましょう。
懸念
懸念1:反射光問題
屋根にのったパネルが太陽光を反射してご近所さんに迷惑をかけてしまうという問題です。
この問題が発生するのは北側にパネルを設置した場合で、パネルの正面側に反射が起きる可能性があります。
まずは事業者が施工前にしっかりテストを行い、どの角度にどの程度の強さで照射が起こるかを調整します。
それでも万が一トラブルが起きた際には事業者が仲裁・対応を行いますので、プロに任せれば問題ありません。
懸念2:有害物質問題
太陽光パネルには有害物質(具体的にはカドミウムや鉛など)が含まれており、漏れ出す可能性があるとされています。
実は最新のパネルにはそういった物質が含まれていません。シリコン+ガラスという非常にシンプルな作りになっています。
ちなみに世界的な半導体不足が功を奏して、今であれば国内メーカー・国産製品が手に入ります。
懸念3:廃棄問題
廃棄に300万円程度かかるという問題。
太陽光パネル設置義務化の話で火種になっているのがこの問題で、設置が強制される=廃棄時に大金を支払わされてしまうのではないか?という懸念です。
ここは事業者によると思いますが、私の場合は心配ありませんでした。
最終的に廃棄ではなく事業者が買い取ってくれるとのことです。売却価格は100円とかになるようですが、少なくとも出費にはなりません。
懸念4:収益化できるかどうか
赤字になるか黒字になるか、ここは屋根の向きとパネルをのせられる面積次第です。
ここはシミュレーションで事前に算出できるので、その結果をみて検討すれば問題ありません。
懸念5:売電価格の下落
一例としてですが、今年100円で買い取ってもらえている電気が来年には90円になるかもしれないという話です。
まず10年間は最低価格が固定されるので、毎年下がっていくということはありません。
下降傾向にあるとすれば早く参入したほうが、高い価格で10年固定されるのでお得だと思います。
あと「再エネ賦課金」というものをご存知でしょうか。
電気料金明細にも記載されているのですが、電力会社から電気を買う場合にはこの料金を徴収されています。
そしてこのお金は太陽光などの再生可能エネルギーを電力会社が買い取る際に使われます。
つまり普通に電力会社の電気を買って利用している人は間接的に、太陽光発電をしている人にお金を払っているのです。我が家で発電した電気は、電力会社を通してあなたが買っているのです。なんだかモヤモヤしませんか……?w
ちなみに、この「再エネ賦課金」は今後値上がりしていき、再生可能エネルギーを作っていない家庭は電気料金が爆上がりします。
これもあっての義務化という話なので、小池都知事は都民が損しないように考えての早期決断をしていると言えるかもしれません。
メリット
メリット1:電気代が浮く
太陽光発電によって自宅で電気がつくれるので、電力会社から電気を購入する必要がなくなります。
私の場合
・コロナ禍でフルリモート勤務(PC4台フル稼働)
・冷暖房ともエアコンのみ
・洗濯物は浴室乾燥機を使用
・食洗機使用
といった具合で電気代が2~3万円/月
太陽光発電で上記分の電力は十分賄えるのと、さらに余った電気を売る「売電収入」でその分を太陽光パネル+蓄電池の支払いに充てることができます。
それでもお釣りがくるので、あとはお小遣いになります。
1点だけ懸念があるとしたら、電力会社との契約を残す場合は電気を買わなくても基本料金だけ支払う必要があります(携帯電話みたいな契約です)。
とはいえ2,000円程度だと思うので売電収入で相殺できます。
メリット2:トータルでマイナスにならない
通常は初期投資をして、売電収入で原資回収を目指すと思います。
私は今回キャンペーンを利用したため以下の特典がありました。
・工事代金無料
・永年メンテナンス無料
・機器交換料金一部負担
・廃棄費用なし
初期費用なしでスタートできて、いきなり黒字化するわけです。しかも万が一異常気象などで売電が振るわなかった場合でも、何かしらで補填していただけるとのこと(現金だとコンプライアンス的にまずいので)。
また、25年ほどで交換が必要な機器があり、通常は自己負担ですが、そちらの料金もほぼ事業者側で持ってくださるとのこと。
一部自己負担となりますが、売電収入の5%くらいになるよう調整いただきました。
この黒字確定キャンペーンは損しないというか、むしろ得しかないのでやらない理由がなかったです。
メリット3:停電がなくなり、電力逼迫の影響もない
その時期の発電量と電気使用量のバランスにもよりますが、自宅で発電・蓄電する大きなメリットです。
ロシア・ウクライナ情勢もあり、今冬も電力逼迫の見通しがたっています。
特に我が家は冷暖房がエアコンだけなので停電されたら大変です。なので逆に言えば自家発電との相性が非常に良いと感じています。
実際に運用を続けてみての状況など、引き続きアップデートしていきます。